●目下、パレスチナ国内のベツレヘム市内を、『降誕教会』目指してポタリング中
『分離壁』を作ったイスラエルを拒否したり、揶揄したりする描きものが街中に散見される。
一方で、街なかは平常の暮らしが回っていて、緊張感といったものも特にない
●イスラエルの安全情報(2018年10月6日現在)
ベツレヘムやエルサレムの危険度はもともと『1』(十分注意してください)で、格別、危険という訳ではない。
また、僕が立ち入らなかったベツレヘム・エルサレム周辺以外のヨルダン川西岸地域広域については、
僕が訪問した9月中旬時点では『3』(渡航中止勧告・・・どの様な目的だろうが渡航は中止せよ)だったが、
先日10月5日に上図の通り『2』(不要不急の渡航はやめてください)に引き下げられたようだ。
●PLAY STATIONの看板が、パレスチナで見た唯一の日本関連の情報だったかしら
TOYOTA、HONDA、KAWASAKI、YAMAHAなど、まったく見あたらないのは意外。
ただ、XPERIA使ってる人、1人だけ見かけた。
●実は、ベツレヘムに入って以降、XPERIAのGPSが機能していなかった
『敵対的な地域に対して電波妨害でもしているのかしら・・・??』
そんな風に思いつつ、下調べの時に記憶した地図を頼りにモタモタ移動していたが、
ここに来てGPSが正常に戻り、スムーズに移動できるように
●人通りが増えてきた
どうやら、ベツレヘム市のメインストリートはこちらの方向だったようだ。
この町の目的地である降誕教会(キリストが生まれた洞穴の上に建てられた)は、もう少しだ。
⑧
(イスラエル) ベツレヘムをポタる 後篇
●かなりにぎやかになってきた
我々にとっておなじみのアジア人や西欧人といった人たちが全く見当たらないので判りにくいが、
小ぎれいな身なりから見るに、このあたりはいわゆる観光地エリアなんじゃないだろうか
お昼時だからか、ふしぎなかたちの大きなパンを売るお店に並ぶ人たちや・・・
白い壁の街並みを通りゆく見慣れない人々の姿に、あの名曲が頭に浮かんでくる(*v.v)。。
●(旧)ロマン探求ポタ2018前半テーマ曲 佐藤学(1994)♪時の旅人
学生の頃に聴いて、中東方面の街を勝手に想像して、ますます興味を高める効果を発揮した曲。
今思えば、エジプトなど中東以外の国の街の可能性もあるとは思うけれど。
旅に出る前にAMAZONで中古品購入して、XPERIAに入れてきた。
せっかくだから、これを聴きながら、押し歩きで進む様にしよう(*v.v)。。
曲の内容に興味ある方はコチラから
●『ざわめく異国の街』のイメージは、まさにこんな感じじゃないかしら・・・(*v.v)。。
●『燃えるような瞳』も判る気がする(*v.v)。。
・・・一方で、ちっとも『心奪われ』ないのがいかにも僕らしい・・・
歳をとりすぎたんだ、きっと。
●そんな事より
出発前、珍スポ旅のYに言われた忠告を思い出していた。
Y:「KOUさんはカモがネギ背負って歩いてるみたいなものだから、よっぽど気を付けて歩かないと!」
●『なにおぅ』・・・と思ったものだが、まさにその通りだ
路地やら、ジュースの絞り器やらパシャパシャ写真撮ってるなんて、おのぼり旅行者感丸出し
悪者に狙われない様に、『現地の人』になりきって、目立たない様に歩く様にしよう・・・(*v.v)。。
●いや、むしろ、『空気』になるんだ
・・・空気になったつもりで、見事なスークをトコトコ進んでいく
●『白い壁に描かれた古からの文字』『乾いた愛を刻む悲しい砂漠』『泉を求めて約束の場所へ』
やっぱり、ベツレヘムやエルサレム周辺地域をイメージした曲なのかしら・・・
空気の様な空虚な想像をしながら、トコトコ歩く。
●空気になったまま歩いてきて、もう少しで『降誕教会』
なんだ、こんなとこにもスタバがあるのか
『いささか興ざめだな』・・・と思う。
その店の前の坂を、目的地・降誕教会向けてトコトコ降りていると・・・
●『空気』の僕に、男3人組が声をかけてきた
男A:「ニーハオ、コンニチハ、アニョハセヨー」
KOU:「・・・こんちは(???)」
男A:「クールな自転車だな。降誕教会に行くのかい?」
KOU:「そのつもりだよ(なんだなんだ?)」
男A:「じゃあ、その前に茶ァ飲んでいけよ」
KOU:「はぁん?」
男A:「そこにスタバが出来たんだ。すごくねーか?ベツレヘムにスタバが出来たんだぜ?」
KOU:「ベツレヘムまで来てスタバなんか寄るかよ いや、急いでるから遠慮しとくよ」
男A:「まてまて、降誕教会にはチャリ置き場は無ぇぜ。この自転車にはカギはついているのか?」
KOU:「これ(ワイヤーロック)だが」
男A:「なるほど、じゃあ、これで店(スタバ)の前のポールにロックして、見に行けばいい」
KOU:「だから、マジでいいって(こいつら、スタバの客引きか?)」
男B:「それにしても、クールな自転車だ。いくらなんだ?」
KOU:「テメェ、触んなよ! 3,000ドルくらいだよ その手を放しやがれ」
男B:「ほぉちょっと俺に貸してくれよ」
一番、デカくてゴツい男BがBROMPTONくんのハンドルを握った。
『おいおい』
慌ててこちらに寄せようとするが、男Bは片手にも拘わらず微動だにしない。
KOU:『うっ』
男B:「フフフ」
男A:「そんなに急がなくたっていいじゃねーか。時間、あるんだろ?」
KOU:「この後エルサレムに行って、テルアビブに戻らないといけないんだ放せよ」
男B:「フフフ」
渾身の力でBROMPTONくんを引き寄せようとするが、男Bの腕は1mmたりとも動かない。
ナニコレ、『万力(まんりき)』で固定されてるみたい
そんなやりとりをして焦っている時、ふと、男Cが立ち上がっていて僕の後方に回っているのに気付いた。
KOU:『ハッ』
Y:「KOUさんはカモがネギ背負って歩いてるみたいなものだから、よっぽど気を付けて歩かないと!」
『考えすぎかも知れないが・・・』
背中の方に回していたショルダーバッグを、さりげなくカラダ正面方向に移動させる。
・・・男Cは、ぐるっと僕とBROMPTONくんを見回す様なカタチになり、再び、椅子に座った。
男A:「お前も強情だなあ。茶ァ、飲んでけよ」
KOU:「だから、急いでいると言っている」
男A:「わかった、行けよ」
男B:「フフフ」
男Bが左手で握り続けていたハンドルを離すと、僕とBROMPTONくんは自由になり、
慌てて、坂を駆け下りたのだった。
●なんなんだ一体
3人とやりとりした場所の50mほど先の降誕教会前で1枚だけ『パシャッ』!
じっくり見ていきたかったが、振り返ると、さっきの男が追っかけてきていたので、慌てて逃げる。
『もう、降誕教会はダメだ!』
●ロマン探求ポタ2018(*v.v)。。前半テーマ曲 KONAMI Pop'n Music(2010) ♪The Sky of Sadness
●ベツレヘムの下り坂を利用して2kmほど逃げた
くそ~、びっくりした。幼稚園児と成人男性並みの腕力差を感じたぞ。
やつはターミネーターかよ。マジで。BROMPTON持ってかれると思った
しかも、慌ててめちゃくちゃ坂下ってきちゃってるし
●2kmも下ってしまった坂をヨボヨボと押し上がって、降誕教会付近をびくびくしながら通過
黄色い旗に先導された欧米系の団体旅行客が、教会のほうからうじゃうじゃ出てきた。
これも『巡礼者』ってカテゴリになるのかしら。
●そろそろ、エルサレムに向かわないと
坂道をヨボヨボとのぼり続ける
ベツレヘム、ステキな街だったが、僕は降誕教会への訪問機会を永遠に失ったかも知れない。
●街なかのストアで飲料ボトルを購入
他国のポタ旅で日本と比べて一番面倒なのは『飲料水自販機が無い』という事だ。
ベツレヘムからエルサレムまでの10km程度の道中も、多分、ストアもなくて飲料水買えないだろう。
●『壁』までやってきて、『出口のない迷路を彷徨う』
独り、ざわめく異国の街で『出口』を探している
またしても、google map の地図は現状と異なり、おそらくは過去の出入り口を示している状況。
それに従って移動する僕は、現在の出口をなかなか見つけられず、街を出るのにとても苦労した。
●おそるべし、分離壁
その威力を実体験して思う。
しかし、この壁がなくなると、再びイスラエル国内で自爆テロが増えるんだろうか・・・。
色々、考えさせられる『壁』だ。
今後、ベツレヘムをポタする方は、注意されたい。
●入ってきた出入口を、ようやく見つける
ベツレヘムを出る際パレスチナ側は特に何も無いが、イスラエル側には歩哨がいてパスポートチェックされる。
やはり、この壁は国境ではなく、イスラエル側の都合で作った『単なる壁』なんだと感じる。
でも、パレスチナ人は、あのパスポートチェックを簡単には越えられないのかも知れない。
●さて、次の目的地はいよいよエルサレム
前半戦で最も楽しみにしている立ち寄り地
下り基調の道を、突っ走る
■ロマン探求ポタ2018(*v.v)。。INDEX
Ⅱ.トルコの章
Ⅲ.ハンガリーの章
Ⅳ.ルーマニアの章
終章
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