●2018年9月16日 14:00(イスラエル国 現地時間)
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ようやく、この日の本来の第一目的地に到着した

Googleのナビがいまいち頼りにならない上、”砂漠”のおかげで2時間30分余計に時間がかかったのが痛い。

ナザレを回るのは昨晩の時点で諦めていたけれど、これではテルアビブで自転車ライトを買うのも厳しそう。

まあ、『紀元前の都市遺跡探訪』と『チャリライト購入』優先順位をつけるのは、実にカンタンな事だ。








●じっくり、見ていこう
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BROMPTONくんには駐車場の片隅で待っていてもらい、入場料を払って遺跡の中に入る。

入場料40シュケル也(およそ1,250円)。ムスリムのおじさんに両替してもらって、正解だった










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(イスラエル)紀元前の古代都市探索









●この遺跡(カイサリア・マリティマ)は、世界史を好きな人は知っているのかも知れない
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ちなみに、僕は全く知らなくて、6月、旅に備えて各国の探訪先を調べる為に購入した書籍で知った。

なんでも、紀元前25年に建設された都市で、ローマ時代の円形劇場などの遺構があり、

しかも、それがまだ、現役の劇場として使われているという

そんな場所、世界中でもなかなか無いと思うし、一見の価値があろう。










●しかし、ガイドさんもいないので、何がなんだかさっぱり判らない・・・
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ここは、入場ゲートをくぐり、空堀の様な窪地を橋で渡って、都市遺跡の内側に入らんとする場所の建築物。










●ヘブライ語と英語の解説がある
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うーん、全てのスポットでこれをいちいち読んで回れるほど英語は判らんし、その時間もないんだな

ヘッドセット借りたところで、リスニングはなおさら苦手だし。








●・・・と、なると・・・
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入口で渡された英語版の『概要パンフレット』で、各ポイントの大枠をつかみながら周遊するのが得策か…。

とりあえず、イントロダクション部分に目を通してみよう。




この街が歴史に最初に登場するのは紀元前259年の文書(ゼノンパピリ?)だ。

ペルシャが支配している時代(紀元前586-332)に、フェニキア人が造った集落が起源。

そのおよそ150年後の紀元前103年に、アレクサンダー・ジャネウス(?)に征服され、

さらにローマ帝国の征服後に破棄された。

その後、ヘロデという王が一時期村を統治し、数年後の紀元前30年、正式に彼に授与された。





ほう、wikipediaにはヘロデ大王から始まっている様に書かれていたが、その前から色々あったんだね





え~と・・・

そして、ヘロデはここに巨大な港町を建設。

当時の皇帝オクテヴィアン・アウグストゥス・カエサルに敬意を表して、都市を『カイサリア』と呼んだ。

ジョセフ(?)のユダヤ書(?)で書かれている事には、『彼の都市はその好立地のおかげで

野心的な計画を実施することが出来た。都市を白い石で再建し、独特の素晴らしさを誇る王宮を建設し・・・』








・・・説明はまだまだ続くが、もう、スポットを巡ってみる事にしよう

(上記および以降の僕の解説文は、誤訳している可能性が少なくないので、ご注意を)









●建屋を出ると、古代都市の遺跡が広がっていた
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当然ながら、この都市は2000年以上の歴史の中で、支配者が度々変わっている。

9世紀にはアラブ人の支配下にあり、街は『要塞都市』として、港をも囲っていたそうだ。

アラブ時代の城壁は高さ13m長さ900mで、さらに深さ9mの空堀(さっき渡ったヤツだ)で囲まれていたという。

その頃、街の南西の『港湾要塞』は、海水を入れた堀で都市から分離されていたそうな。








・・・しかし、パンフの航空写真ではいまいちイメージしにくく、何か、判りやすい地図が欲しいところ。








●おっ!
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この看板、都市遺跡の全体がわかりやすいぞ

僕は、図面右下の『P』の方から入ってきた。

図の上が『西』になり、地中海。海に突き出している細長い半島が印象的だ。









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僕が今いるのは②の地点で、その上の方にあるのが、かつて『要塞港湾』だった港だろう。

この港、紀元前としては画期的な『人工港湾』という事で、ヘロデ大王の最も評価の高い事業だったらしい。

僕は、その港方向を眺めつつ、図の左手(方位では南)に進んでゆく事になる。

ちなみに、『カイサリア』という街は世界にいくつかある中で、

ここの名前『カイサリア・マリティマ』は、『海辺のカイサリア』という意味という。











●港方向は、現代はカフェテラスがある
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紀元前25年頃からここを治めたヘロデさんは、この港の沖に長さ400mもの防波堤を建設したそうだ。

その内側と外側に、船の『係留石』を設置して錨泊出来る様にしたというので、大変栄えた事だろう。

ローマ時代に防波堤は壊れて崩壊したが、その後ビサンチン帝国が修復、アラブ時代にまた崩壊、

しかし9世紀にまた再建、十字軍の時代には新しい防波堤が建設されたという事で、目まぐるしいな・・・。








●まあ、今、こういう状態という事は、十字軍以降のどこかの時代で放棄されたという事か
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日差しはあるが、気温も湿度も心地よい感じ









●遺跡は、まだまだハックツ途中らしい
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パンフによると、ここは『テンプル・プラットフォーム』。

ローマ帝国と皇帝アウグストゥスに捧げる豪華な拠点寺院を建設する為に、ヘロド大王が造った高台らしい。

後の時代に八角形のビサンチン教会が、アラブ期にはモスクが、十字軍時代はカテドラルが建てられたそうな。









●現代は、海側の方に、何かイスラム的空気を感じる建物がある
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まあ、詳しい事はよく判らないや。

ゆるやかな風に吹かれながら、古代都市の探索を楽しむ(´ε`)~♪








●海に突き出た半島の方には、現代の漁港の管理所や売店などがあるみたい
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もしかしたら、ここは紀元前に人工的に構築されたヘロデの防波堤の上なのかもな。

まあ、時間もそんなにあるわけではないから、そっちはいいや。

南側に続く古代遺跡を見にいこう。








●『23』の門を抜けて、『28』の広場の方に進む
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23番は『十字軍の門』という名前がついているが、パンフには説明がなくて、よく判らない。

ここをくぐる時、係員が寄ってきて、再び、入場券のチェックをされた。









●『十字軍の門』を抜けて振り返る
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城壁はボロボロ。











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それでも、ところどころは補修されているようで、どこからどこまでが『リアルに古い』のかよく判らない。

3割も理解出来ないかもだが、英語説明でもやはりガイドさんはほしいところか









●こちらは、行政府や商業区域の発掘が進んでいる
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歴史好きっぽい人たちが、興味深そうかつのんびりと遺跡を見学していて、ゆったりと時が流れている感じ。









●ヘロドの円形劇場跡
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パンフによると、アリーナと何百もの座席を備えた、巨大な娯楽施設がハックツされたのがここらしい。

長さ250mを超える円形劇場には12列の座席が備わり、収容人員は10,000人以上だったという。

その背後には、大きな公衆浴場もあったそうだ。

阿部寛が主演したあの映画みたいな絵が、ここにもあったんだね・・・。








『でも、その当時の情景はすっかり崩壊してしまっている。現代も劇場があると言ったじゃないか!』

・・・そんなご指摘も出てきそう。

でも、大丈夫

なぜならば・・・









●この遺跡の最奥『34』に、その構造物があるから
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●時たま、後ろを振り返ったりしつつ、その方向に向かっていく
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僕が通った入場口は正面の壁の向こうにあり、古代都市の景観や心地よい風や波の音を楽しんで歩いてきた。

こうやって振り返ると、現代の都市とは比べるでもない小規模さにも思えるが、

ここに10,000人の人を収容する施設があったという事は、それだけの人口があったという事なのだろう。










●ぐるっと視線を回して、劇場に向かおう












●・・・おや?
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しばらくすると、急にぞろぞろと人が入ってきた。

おお~、この旅初めての、アジア人との邂逅。中国人旅行客ご一行さまだ

今回の旅の中では、彼らと出会う事はほとんどなく、むしろ欧米系の団体客と会う事が多かった。

日本人との遭遇は2回だけだったけど、その1回は団体ツアーだったな。

『団体ツアー』って、別に、中国人の専売特許ってわけじゃないんだなあと感じた旅でもあった。




・・・さあ、あまりゆっくりもしてられないぞ。









●ロマン探求ポタ2018(*v.v)。。前半テーマ曲 KONAMI Pop'n Music(2010) ♪The Sky of Sadness 








●おみやげを買って、次の目的地へ
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さらば、カイサリア・マリティマ(*v.v)。。









●カイサリアでは、モザイクタイルの置物を購入
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以前、高島ショートポタした部下Sがこの前引っ越しして『魚を買いたい』・『かわいい置物がほしい』と言ってた。

このディスカス(魚)型のモザイクタイルの置物なら喜びそうだ。

こんな感じで、今回は立ち寄り先で感じるままに、家族、友達、部下などへのおみやげを購入していこうと思う。








●BROMPTONくん、おまたせ
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さあ、内陸側の『ビニャミナ駅』を目指して、急ぐよ!








●駅に向けては、実に気持ちいい道が続いていた
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国内だろうが、国外だろうが、見知らぬ土地で、ステキな景色に出会える事も『旅ポタ』の魅力

僕がカスタムよりも『旅費』に投資をほぼ振り切っちゃうのは、

僕にとってはこういう体験が必要であり、高価なカスタムにお金を回す余裕が無いという事に尽きる。







●おや、何やら遺跡っぽいものが道端に・・・
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紀元前の建物なのか、近代の建物なのか、僕には全く判らないな・・・








●いや、明らかに古代遺跡
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後で、電車に乗ってから確認したところでは『カイサリア・マリティマ』と一緒に建設された水道橋だったようだ








●特急電車に乗り込んで、次の目的地『アッコー』に向かう
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そうだ、テルアビブでライト買う時間が無いなら、アッコーで買えないか、お店を探してみよう

急いで、VAIO Zを立ち上げて確認してみるKOUであった。







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■ロマン探求ポタ2018(*v.v)。。INDEX
序章

Ⅰ.イスラエルの章

Ⅱ.トルコの章

Ⅲ.ハンガリーの章

Ⅳ.ルーマニアの章

終章